2013年11月2日土曜日

日本旅行(2)東京ディズニーランド


 旅行前に娘が、有名なドイツ語旅行ガイドブックBaedeckerで「東京ディズニーランド」のことを読んだのがきっかけだった。「すごく楽しい所らしい、ぜひ行ってみたい」と。その話を聞いた妹夫婦が「はるばる日本までやって来るなら、ぜひプレゼントしましょう」と、ホテルと入場券を用意してくれた。

 鴨川から幕張経由で舞浜まで3時間ほどかかったが、電車を降りて見た光景は!オフィス街でも住宅街でもない、目に入るものすべてホテルの建物なのだ。その数28という!ここへ遊びにくる人はとても1日では足りない、何泊かしなければ見切れない、ということを見越して建てられたホテルのオンパレードだ。我々もミッキーマウスのモノレールに乗り、駅から専用のバスで運ばれシェラトン・ホテルにチェックインする。

 すばらしいバイキング夕食の後、孫たちはホテルのプールで泳ぐことを所望する。夜のパレードよりも魅力があるらしい。十分泳いだあとは日本風のお風呂に入り、サウナと冷水槽にも。ホテルには至れりつくせりの設備が揃っている。

 一夜明けていよいよディズニーランドへ。「昨夜お城の門を入る夢を見たの。今ほんとに門を入っているのね!」と孫の一人が感激の声を上げる。東京ディズニーランドのシンボルは「シンデレラ城」だ。フェアリーテールホールにはおなじみのストーリーを再現した展示が続き、子供たちを(そして大人も)夢の世界に導いて行く。


 場内のあちこちに30の数字が掲げられているのは、今年が東京ディズニーランド創立30周年に当たるからだ。これを見て妻の喜ぶことしきり、この日1022日は図らずも我々夫婦の結婚30年記念日だったのだ。それで30の数字の入ったお土産をあれこれ買い入れることになった!

 場内が清潔・整頓されているのは実に快適だ。それに各部署で働く人々の態度とサービスぶりは特筆に値する。「東京ディズニーランドのサービスぶりはパリのそれとは比べものにならない」と在独の日本人から常々聞いていたが、どの人にものを尋ねても、微に入り細にわたる親切な答えが返って来る。これは初めての来訪者にとってどれほど助けとなることか!


 これだけの入場者となるとやはり人気の乗り物にはなかなか乗れない。「プーさんのハニーハント」も「ジャングルクルーズ」も待ち時間2時間という!半日しか時間の余裕のない我々は空いているものに行くしかない。それでもメリーゴーラウンドやコーヒーカップ、ゴーコースターでも十分楽しめる。中でも、他に誰もいない「スイスファミリー・ツリーハウス」では 、幸いロビンソン一家の話を知っているママが子供たちにあれこれお話をしながら、急な階段を上り下りし我々だけで30分も独占することになった。

 本当に幸運なことに、場所取りはしていなかったのに、立ったままの我々のすぐ目の前を偶然パレードが通ってくれた。次々と現れるキャラクターは、ミッキーマウス、ドナルドダック、プルートくらいしか知らないが、ここでもママはディズニー知識を発揮し、「あれはメリーポピンズ、あれは◯◯と」子供たちに説明を続けてくれた。

 大人も終日子供の心に返って楽しませてもらったが、この人の群れを見ていたら、内戦の続くシリアの人々、特に哀れな子供たちの群れのTV映像が二重写しになって現れた。世界の一方ではこんなに平和で楽しさ一杯を享受できる子供たちがいるのに、他方では苦しさと辛さの元に暮らす膨大な数の難民の子供たちがいる。そんな問題がいつになったら解決できるのか、という何も出来ない自分の無力に関する空しさと、天はこのような差異や不公平をなぜ、いつまでも許すのか、という大きな疑問をぬぐい去ることが出来なかった。

2 件のコメント:

  1. 雨も上がったディズニーでの一日を大いにエンジョイできて本当によかったです!あそこは正に夢の世界ですね。孫たちと何度か行きましたが童心に帰れる場所です。惜しむらくはいつも人が多くて乗りたいものになかなか乗れないことです。世の中の不景気や政情不安を他所にどうしてあそこはあんなに人が集まるのでしょうか。

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    1. 夢の実現のためいろいろ心配りをしてくれてありがとう。おかげで忘れられない想い出となりました。
      日本が不景気?!あそこにやってくる人たちの人数もさることながらその購買力というものは、もう驚きの一言に尽きます。若い人でも、我々の買う何倍ものお金を出しているのを見てびっくりしました。

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