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2015年12月7日月曜日

シーズンのお菓子


 クリスマスシーズンはお菓子の季節と言って良いでしょう。町の菓子店やデパートの菓子売り場にはクリスマスに因んだ菓子が所狭しと並びます。その中で先ず目を引くのは「アドヴェントカレンダー」です。これは121日からキリスト誕生の24日までの日付が記された窓つき縦長の箱で、その中には粒チョコレートが一つずつ入っています(他にいろいろなバリエーションがあり、チョコの代わりに小さな玩具の入ったのもあります)。それを子供たちは「もういくつ寝るとクリスマス…」と楽しみにしつつ毎日開くのです。

 








 Advent(アドヴェント)とはラテン語で「到来」を意味します。キリスト誕生を神の子の到来である、と聖書が伝えるところから来た語です。今年は私たち夫婦にも知人の家族から大きなアドヴェントカレンダーが贈られました。有名なLindt社のものでハート型、縦50cmもあります。そうなると中味はもう粒チョコではなく、ちゃんと包装紙に包まれた大きなチョコレートが毎日出てきます。今日6日の窓は特に大きいなと思ったら、サンタが出てきました!そう、今日は聖ニコラウス(サンタクロースの日)でした。

 クリスマス菓子といえば何といってもStollen「シュトレン」です。この焼き菓子は最近日本でも良く知られるようになったようです。しかしネットの広告等で「シュトーレン」と書いたものもありますが、lが二つ並ぶ語の前の母音は短く発音するのでシュトレンが正しいのです。










 これには中に入れる材料でいろいろバリエーションが出来ますが、主なものはバター、ケシの実、マジパン、ドライフルーツ類(レーズン、オレンジピール)、アーモンド等が入り、中味により値段が変わりドイツでは今年1キロ1318ユーロで売られています。

 自分で焼く場合レシピーもいろいろ見つかりますが、材料も沢山、手間もかかりそうなので私は二の足を踏んでいます。先ずこれはイースト入りで室温30℃ほどで捏ねた生地を長時間発酵させなければなりません。ドイツの冬の台所でも精々24℃くらいですから、これを作るときはお母さんはかなり緊張し、「キチンのドアを開けて入らないで!」と子供たちを叱ります。四角に延ばした生地の両脇を,赤ちゃんのおくるみのように巻いて出来上がりに多量の粉砂糖をかけるた形が,白い布にくるまった「幼子キリスト」のようであるということから,クリスマス菓子として好まれるのです。発酵が少しずつ進むので、 開けてもすぐに食べないのが美味しく食べるコツです。

 もう一つクリスマスのお菓子として「プリンテン」も忘れてはなりません。これにはほとんどいつもアーヘンという地名がついていますが、これはオランダやベルギー国境に隣接する、ドイツの古い町の名前です。古代世界が終わり中世欧州が始まったのがこの町で、その立役者がカール大帝(シャルルマーニュ)でした。

 この町と周辺で19世紀初頭から作られ始めたのがプリンテンで、その意味は「押し付ける」、「押さえつける」というものです。写真でご覧のような平たい板状の形をしており、中には蜂蜜、香料等が入っています。ソフトなタイプもありますが、ハード(硬い)な種類には歯が折れそうになるものもあるのでご注意を!。時に中には歯にガリッと当たるものがあり、石かと思ったら岩塩ならぬ岩砂糖?だったこともあります。この町には妻の兄一家とその子供や孫が沢山住んでいるので我々もよく訪れます。最も有名なプリンテン専門店はKlein(クライン)といいますが、町の中心にある店では年中プリンテンを買うことが出来ます。クリスマス時期には毎年同社がデュッセルドルフのクリスマスマーケットに自社の製品を売る屋台を出します。

 シュトレンにせよプリンテンにせよ、徐々に日本のインターネットなどで紹介され知られるようになってきました。作り方のレシピーまで沢山見られます。願わくは日本であまり有名になりませんように、またバウムクーヘンの例のようにドイツ以上の豪華でおいしいものを作らないで欲しいものです。ドイツ在住の私たちから友人・知人にプレゼントとして送るドイツのクリスマス銘菓に事欠くようにならないとも限りませんから!

2 件のコメント:

  1. 三千男さん。作家角田光代の著によれば、幼いころの母の思い出は、ぼさっとした、野暮な感じの手作りケーキだったとか。店に並ぶケーキの美味しそうな美しさと比較してあまり食べたい、欲しいと思わなかったそう。でも、自分がそういう条件になったころ「あの味がーー」と思い出すと言います。貴台はケーキを作らないのですか。作って、誰が食べるのか分かりませんが、たとえ買ったもので今年のケーキも思い出深い味であることを祈ります。大阪の山さん

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    1. 人間が何時頃から、普通日常の食事以外に菓子類を作り食べ始めたのか、そんな歴史を調べたら面白いことでしょうね。ただ空腹を満たし生存を続けるためのもの以外に,舌の楽しのために作り出した菓子は面白いテーマになると思います。
      小生も焼き菓子、クッキー、トルテ、カステラ等々かなり作りこのブログにもその結果を載せました。どれも自慢出来るような出来栄えではありませんが、親類、家族だけはお付き合いに食べてはくれます。

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