2015年2月16日月曜日

買い物とサービスカード


 「味噌、醤油、みりん、料理用酒、ポン酢、本だし、マヨネーズ、それに新鮮野菜のダイコン、ネギ、サトイモ、冷凍の納豆にかまぼこ、餃子…合計31ユーロ80セントになります。サービスカードはお持ちですか?スタンプ1個押します。」デュッセルドルフ市内の和食専門スーパーのレジでの光景である。この店では20€の買い上げ毎にスタンプ1つ押してくれ、それが30個たまると10キロの米1(20)と交換してくれる。米を取らない場合14€分の買い物ができるが、このカリフォルニア産特選米はどうせ我が家ではいつも買うので、スタンプが溜まれば必ずもらっている。

 単純計算では20÷6000.033(%)の払い戻しであるが、実際には支出額はもっと多くなる。上の場合でも、総額が35€になってもスタンプは1個しか押されない。15-6€ならそのまま、18.5€とか19€になれば,客の方が「20€にするためもう一品買います。」となるか、レジがおまけをして1個押してくれることがある。だから、カードを一杯にするまで実質800ユーロ近くは支払っているのではないだろうか。

 和食、アジア食材の他はドイツのスーパーで買い物をするが、ここでもサービスカードがある。我が家の近所のKでは“Treuherzchen“(信頼のハート)というシステムを何年もやっている。こちらは5€毎にハート1個をくれ、それを台紙に張りつけ30個になったら賞品が出る、というシステムである。賞品は各期間によりいろいろ変わるので、我々客の方もそれが楽しみだ。これまで数年間にこの「ハートカード」で手に入れたものをご覧に入れよう。台所用品から鞄類、蒸気(スチーマー)アイロンまである。

 しかしTreuherzchenでは30枚ハートを集めるとそのまま賞品をくれるわけではない。いつも数種類から10種類ほどの品の中から自分で選び、サービス価格で買うようになっている。その値段は市価のほぼ半分かそれ以下である。各品毎に「50%60%の節約になります!」と記されている。

 考えてみると、10リッターの大鍋、圧力鍋、蒸気アイロン、リュック、カバン類等々、自分ではデパートや町の店で進んで買うような品物ではない。たまたま賞品として目についたので買ったものが多い。でも後悔するものは少なく、けっこうよく利用している。

 今回は5月までの限定期間Zwillinge(ゾーリンゲン双子印)の包丁やまな板が中心で、うちのカードもハートでほぼ一杯になったが、あまり魅力は感じない。我が家で使うのは切れ味の良い日本の包丁ばかりだ。一番高いものは,木炭をつかうグリルスタンドで99€(原価約200€)があるが、これも我が家のバルコニーでは使い難いので、欲しいとは思わない。さてさて思案のしどころだ。









 
 レジでは、「ハートはいりません」という客がけっこういる。あまり人気がないのだろうか。売り子もそれに気づいているのか、欲しいという客には最近買い上げ額より沢山ハート(倍ほど)をくれる。自分の店へ客を呼ぼうとするスーパーの目論みは,あまり成功していないのだろうか。こんなサービスカードシステムで得をするのはこれを上手に使う買い物客なのか。 我々客の心理としては「同じような品を買うのなら、やっぱりサービスカードを出している店へ行って買おうか」という気持になることは間違いないが。

2 件のコメント:

  1. 三千男さん。ショッピングも大変ですね。サービスカードの発行はありがたいですが、ポイントになるには、限界以上の価格まで買う必要があり、景品は規格外的な物品が多いと言い、、あまり必要でないものまで買い加えるのも癪だし。でも毎日買い物を楽しむ日本型の支払い金よりは、かなり高いですね。何日分のお買いものでしょう。大阪の山さん

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    1. サービスカードのある店で買い始めると、やっぱり続けてそこへ行って買うことになりますね。景品が良かったりすると、得をした気分になりますが、時には不必要なものもありがっかりもします。それと期限付きだと、貯めていてあと少しと言う所でダメになるケースもあり、そんな時は腹が立ちます。
      20€からスタンプをくれる和食材の店では、なるべく沢山になるよう週一くらいにしています。ちょくちょく一回が10−15€を続けるのは馬鹿馬鹿しいですから。

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