今月初めに行った「リンゴの楽園」は閉店間際の夕刻だったので、周辺の様子の写真は撮れなかった。それでまた土曜日の買い出し客で賑わう午前中に出かけてみた。買い物は妻にまかせ私はずっと戸外で写真撮影に専念した。
ご覧の通り次々に入って来る車で駐車場はすぐに満杯、空くのを待つ人もいた。ここWittlaerと呼ばれる地区はデュイスブルグからもデュッセルドルフからも郊外にあたるので、ほとんどの客は車で乗りつける。自転車置き場もあるが駐輪する人は少ないし、徒歩でやって来る人はほとんどいないと見た。
この辺りは道路の両脇に民家が少ない田舎道でドライバーはスピードを出しがちだが、くねくねと曲がり見通しがすこぶる悪く、「楽園」の前後数キロは50km/hと速度制限区域となっている。それでもここでパトカーにつかまる車は多い。我が妻もその一人で、いつだったか「楽園」の門前で速度違反の罰金を徴収されたことがあった。
入り口の左側に広がるリンゴ園には5000本の樹があるが、今の時期ぶら下がっている実は見当たらないところを見ると、収穫はすでに終了しすべて格納庫に入れたようだ。新鮮さを売り物にするこのような店では、最初の頃(1987年開店)は収穫時期だけ、それも即日売れる量だけにとどめ収穫・販売していた。後日リンゴの種類も増え、良い貯蔵施設が出来てからは徐々にその期間が延びた。その後イチゴやアスパラ等の作物も加わった結果、年中休むことなく店を開いている。今の季節特産として出ていたのはRosenkohl(芽キャベツ)とWirsing(チリメンタマナ)。日本のレシピ集の中に前者はあったが、後者は見つからなかった。
収穫のための箱は平均300kg入り、リンゴは磨かれ陳列されることなく大きな箱のまま店内に持ち込まれる。収穫時は人出が足りず臨時雇用の外国人労働者(ポーランドやトルコからの)が沢山やって来る。そのまま食べるのに適しないリンゴは料理、菓子、動物の餌またジュース用に使われる。店の外にはそのための特別売り場もある。
果物と加工品を売るメインの建物の直ぐ前にケーキ専門の店があり、ここで週末のお菓子を買う人も列をなす。ドイツのケーキは日本のものに比べればほとんど倍の大きさがあり、それを2−3個はペロリと平らげ「私はどうして太るのかしら?」と不思議そうに話すご婦人連が多い。ここのケーキをすぐに食べられるよう、その横にカフェテントと暖かい季節のための戸外カフェも備わっている。暖かい季節にはここでコーヒーブレークする人も多いだろうが、肌寒くなった今では戸外カフェは椅子が片付けられ、テントの中でも客は数人しかいない。その間待たされる子供たちは滑り台等揃った児童コーナーで遊べるようになっている。
リンゴの貯蔵期間が延び、他の果物(サクランボ、イチゴ等)や農産物も加わり、それらを使った加工品業者の協力が得られるようになってからは、「リンゴの楽園」も年中開店・営業できるようになった。そのお陰で我々消費者も常に新鮮な果物・野菜の恩恵にあずかっているわけである。
三千男さん。ケーキは大型でも、リンゴは日本の「訳あり 家庭用」のリンゴと変わらないですね。値段もリーズナブルかな。僕の所には、先週、安い山形産のリンゴ家庭用サンふじが届きました。多少の大小はありますが、食べる側は何も問題なしです。写真の果物店のリンゴも食べるには何も問題なしですね。お店のそばにはケーキや加工品も置いてあり、色々眺められし、通販とまた違う楽しさですね。いいお店を見つけた?のですね。大阪の山さん
返信削除この店は日参とはいきませんが週参くらいは出かけています。ここのモットーは「この地方の皆様に新鮮さをお届けする」というものですから、とにかく野菜でも果物でも一年を通して新鮮なものを提供するよう努めています。リンゴの他にいろいろな野菜も揃えていてくれるので、1週間分の買い物が出来て便利です。大スケールのスーパーでは時として、眉をしかめたくなるようなしなびた野菜等をならべています。それでもどうしても必要な食材のときは買わざるを得ません。ただ「リンゴの楽園」は一寸遠く往復20km強となると徒歩は勿論ダメ、自転車でも躊躇します。妻の車が空いているときだけがここでの買い物のチャンスです。
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