2015年8月23日日曜日

ブルーストライプのシャツ


 この10数年間,冠婚葬祭の時を除き正式の黒っぽいスーツを着たことがない。その必要が全くなくなったからだ。白一色のドレスシャツも数枚残っているが、長く着ないので色褪せて来ているし、その後太ったのでサイズもぴったりではない。

 しかしコンサートや観劇、食事の招待等の時にはチャンとしたジャケットくらいは着て行きたい。そのためにはそれに合うシャツも欲しい。私はきれいな色物のシャツが沢山かかっている町の専門店のショーウインドーをよく覗くが、特に細かいストライプのシャツに惹かれ目が行く。どれも高価で100ユーロ以上の正札がついているし、試着の結果は知れているので店に足を踏み入れることはない。「胸囲は合いますが袖の長さが…。服飾店の少年用シャツ売り場なら見つかるかも知れませんよ」と屈辱的なことを言われるのがオチだ。













 何年か以前、日本で数着買って帰ったシャツも同じことで、まだ自分で縫い物をやっていなかった頃のこと、こちらの直し屋に出したら日本円で1万円ほどになった。それに袖の直しではカフスはそのまま、短冊のところを切り取って短くするので腕まくりができなくなったのだ。

 適当なものが見つからない、買えないなら自分で縫ってやろうと考えた。しかしこの手の生地は高いだろう、恐らくメートル30€以上はするだろう、と覚悟していた。ところがある時デパートの特価で驚くなかれ3ユーロ/mというのを見つけた。2メートル買っても6€だ!生地の質はともかくきれいなブルーのストライプなので飛びついた。










 1週間余の作業の結果縫い上げたのがこれだ。カジュアルなスポーツシャツではなく一応ドレスシャツなので、今回は細かい所まで念入りに手を入れた。そのために、ふつうマチ針でとめるだけで縫う箇所にも、先ずしっかり動かないように糊付けをした。それには例のボンド「裁ほう上手」が大いに役立った。生地は安かったが、必要な11mmのボタン12個は10€ほどかかった。

 夏の終わりでまだ暑い時はこのままジーンズと着ても良い。ジャケットを羽織れば一寸フォーマルな感じになり、そしてネクタイを結べばこれでどこへも出かけられる。早速今晩のコンサートにはネクタイ着用で出かけよう、と思っている。

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