2015年4月5日日曜日

アルザスへの旅(1)


 日本から来た姪一家を案内してアルザス地方へ旅行しました。デュッセルドルフからストラスブールまでの距離は約400キロ、車で4時間弱で走破しました。

 アルザスは私にとって今度で3回目です。と言ってもその間それぞれ1015年という間隔があるので、ずいぶんと変わっていました。以前訪れたのは欧州統一前のことで,国境もあり通貨もフランでした。

 北のバ・ラン(ライン下流圏)の首都ストラスブールのお目当ては,先ず何といっても大聖堂です。ホテルから一歩外に出ると家々の上に突き出ている尖塔が,散策のための良い目印となります。その高さは142mあり、19世紀末までヨーロッパで一番高い塔(建物)でした。でもあれだけの規模の聖堂に尖塔が一本しかないのはなぜ?正面から見ると塔は北側にしかなく、なにかアンバランスな感じがします。ロマネスク形式で始まりゴシックで装飾を加えていったポルタール(表玄関)細工のみごとなこと!


 そのすぐ上正面にあるロゼッテ(バラ型装飾)の豪華さは他の教会に例を見ないほどで、特に中に入って日の光を通して見るロゼッテはえも言われぬ美しさです。その他有名な「天文時計」があります。これは一種のからくり時計で時間毎に鐘の音と共に人形が現れます。私たちが見たのは3時でアッと言う間に終わったけど、正午12時のが最も面白く、死神が現れるという!教会内だけに「死をおぼえよ!」(memento mori)の教訓のためこんなものを作ったのでしょうか?














  会堂から一歩出ればすぐ脇に、4階建て75枚の窓をもつ15世紀建築の「カメルツェルの家」が目を引きます。そこから「プティ・フランス」まではすぐです。

 イル川とその支流に囲まれたこの地域は、ストラスブール散策で絶対見逃せない地域です。3月終わりとはいえイースター前の季節はまだ少し寒かったですが、水に映える木組みの家々を眺めつつ、カフェーに座りアルザス名物のグーゲルフップフというお菓子とコ−ヒーで休憩し、大道芸人の曲芸に感嘆し、職人手作りのデミタスを買いに店に入ったりした半日でした。


 夕日が西の空に傾きかけた頃、最後のプログラムとして、「欧州議会」まで往復タクシーを走らせました。ブルッセルと並んでいろいろな取り決めをする重要な会議場で、ルイーズ・ワイス・ビルという名のその建物は見事なものでした。

 このようにしてアルザス旅行第一日目は過ぎました。元々ドイツとして始まったこの地方、その後何世紀かの間に独・仏両国の間で所有権が行き来しました。今はフランス領ですが、建築方式、食べ物等もドイツ的なものが多く残っており、ドイツ語もよく通じます。それだけに何かゆったり、楽な気持で旅行出来る地方ではあります。

2 件のコメント:

  1. 三千男さん。僕はアルザス地方へは行ったことがありません。ストラスバーグの名前は聞いたことがあります。パリへは何度も行った経験がありますが、パリから東に行かなかったためですね。国際的な地方都市ストラスブール、ワイン街道、コルマール、お城、猿山など…ワイン街道沿いに小さくてかわいい街々が広がるそうですね。昔、ボーダーライン問題でドイツと土地を領有し争ったことはなかったですか。そんな記憶があったように記憶していますが。綺麗で彩色豊かな観光地の顔ですね。大阪の山さん

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    1. 山さん、日本からアルザスへのパック旅行はきっとあると思います。でも、やっぱりパリやコートダジュール、モンサンミッシェル等有名な所に沢山集まるでしょうね。今回も日本人にほとんど合いませんでした。(2日目の村で韓国人グループはいましたが)
      ボーダー(国境)の地の運命で、独仏間で何度も取ったり取られたり、第二次大戦末期にもコルマールの戦いというのがあったそうです。でも今ではドイツ人に対する違和感もないし、その反対も然りです(共に友好的、ほとんど親戚の感じ!)。面白いのは、グルメで有名なフランスのこと故、ドイツから車でライン河を越えディナーに来る客も多いとのこと。食べ物はほんとうに垢抜けしているし、味も最高です。それとお菓子屋の多いことも驚きでした。

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