2014年3月12日水曜日

生地の市場 (Stoffmarkt)


 シャツ、ズボン、洋服等自分で縫う時、先ず生地探しから始めなければならない。私は大抵Karstadtデパートの生地売り場へ行くのだが、そこでは気に入るものの種類が限られている。売り場自体が最近最上階の片隅に縮小・移転させられ生地の種類も少なくなった。近頃は安価で良いぶら下がり衣料が増えたため、わざわざ自分で手間ひまかけて縫う人が減ってきたのは確かだが、その売り場にはまだまだ顧客が現れるのを見れば、趣味で洋裁をやる人が絶えることはないようだ。

 そんな需要に応えるためか「生地の市場」(Stoffmarkt)がドイツ各地で開催されている。この半年間の計画表を見ると2月から6月にかけ、回り持ちで毎週末40都市において開かれ多くの人が出かけて来るようだ。我々も去る日曜日(39日)23℃にも達した春の暖かさに誘われ、娘夫婦の住むBielefeldの町で開かれたマーケットに出かけた。


 町の真ん中の広場に、写真でご覧のような100軒ほどのスタンドが並んでいた。そして、「あるわ、あるわ!」何千何万という生地の種類の豊富なことに驚く。これだけあれば、欲しいものは何でも見つかるだろう。お客は90%が中年以上の主婦で、その買い方のエネルギッシュなのに圧倒される。若い女性はほとんどいないし、奥さんのお供で仕方なくついてきた旦那さん以外、自ら買い物をする男性は目に入らない。私は自分用にズボンとシャツの生地を目指していたが、これだけの華やかな生地とおばさんばかり目にすると怖じ気づいてしまった。その結果、孫のコートのためのオープンファスナー(40㎝)を1本買っただけで、とうとう自分のものは買わずに帰って来てしまった。


 主役の生地は言うまでもないが、その他の付属品(ボタン、ファスナー等)、完成した手芸品、新型のミシン等のスタンドも多く見られ、これも興味深かった。 私もかなりの出資をするから知っているが、洋裁に必要な付属の必需品の値段も馬鹿にならない。

 この町は元々繊維製品(リンネル、亜麻布)で有名な所で、広場に造られた石のベンチもご覧の通りクルクル巻いた生地のロールの形になっているほどだ。

 この日は上天気で良かった。これが土砂降りの雨の日に当たったら一体どうなることだろう?布だから溶けることはないが、ものによっては濡らしたくないものもあるだろう。会場を歩きながら、人ごとではあるがそんな心配の思いも浮かんだ。

2 件のコメント:

  1. 三千男さん。色鮮やかな市場ですね。ファッションや衣装などに興味のある人にとってこたえられないでしょうね。反物での素地を見ることは、あまり経験がありませんが、やはり鋏で必要サイズを買うのでしょうね。必要サイズは作る人にとっては、何を作るのか事前に胸算用して見に行くのでしょうね。お孫さんは成長中でしょうが、今のサイズは分かりますか?何年後までのサイズを考えて?私などこの筋の素人にはなかなか分かり難いです(笑)。大阪の山さん

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    1. 「必要サイズ」は型紙を選んでから並べて決めます。買いすぎるとロスが出てもったいないので要注意です。この市場では普通の鋏ではなく、特殊な電動(電池か?)鋏でジーット切っていました。速い速い!孫娘のサイズは大抵母親に訊きます。一番下の孫はヨーロッバサイズで今116とか。型紙をそれに合わせて準備します。お姉ちゃんの大きいのを縫っておくと、「お下がり」で使えるので経済的です。このような点は、何年も自分で洋裁をやりながら覚えました。
      「色鮮やか!」本当にものすごい色生地のオンパレードですね。私自身大いに驚きました。

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