「油を使わない『電気フライヤー(揚げ物)器』があるんですよ」、という話を、数週間前行きつけの理髪店で耳にした。フィリップス製で「エアーフライ(Airfry)」(日本語You Tubeではノンフライヤー)という名前、オランダまで行かないと、この町の大手電気器具量販店でも買えない、という。それで先ずYou Tube日本版で調べてみたら、日本ではすでに販売されており(約3万円)、テスト報告も沢山見つかった。日本でこれだけ知られているのなら、隣国のここドイツにないはずはない、と家電店Saturnへ足を運んでみたら案の定、エアフライは何種類かちゃんと売られていた。
(フィリップス製エアーフライ)
我が家で料理する時一番困るのは揚げ物である。以前電気を使う揚げ物器はあったのだが、大量のオイルは使う、揚げたあとの臭いと汚れがひどい、そして汚れた油の処理と器械の掃除が大変なので、いつの間にか処分してしまった。でも時には揚げ物は食べたいことに変わりはない。それで、上のような情報に飛びついたわけである。
Saturn店に陳列されているものは、写真でご覧の通りコーヒーメーカーを一回り大きくしたような形だ。揚げ物料理をするのは全面にある引き出し状の容器の中であり、料理している間は外から全然見えない。結果は「開けてびっくり!」とならないのだろうか、また全く油を使わないで揚げ物が出来るのだろうか、という疑問が生じた。
(テファル製アクティフライ)
同じ陳列台にあったのがフランスのテファール社の「(Actifry)アクティフライ」だった。前者に比べこちらの器械は平ぺったい形をしている。そして包装の箱に「スプーン一杯だけで揚げ物を」と書いてある。それに中に入れた料理の材料が透明の蓋を通してみることが出来る。私はすぐにこちらの揚げ物器に惹かれてしまった。大きさは普通の炊飯器の1.5倍はあるが、料理に便利であろうと思い、一番大きい2重型の“Tefal Actifry 2in1“を購入した。
(フレンチフライの準備と揚げ開始)
そして数回試しに使ってみて大いに満足している。特に上と下で同時に2つの料理(例えば野菜と肉または魚)が出来る点が気に入っている。先日やったイベリコ豚のステーキとフレンチフライを例にとって説明しよう。2人分のジャガイモ約600グラムのための料理時間は、添付の表から30分と判る。ジャガイモは拍子木に切ってから余分のデンプンを洗い流し、布巾で水分を取ってから下の段に入れ塩を振った。その上に付属品のスプーンに一杯だけサラダオイルを振りかけ、30分にセットした。次に2in1スイッチを押し、肉を焼くための8分をセットした。
(22分後に上段に肉をのせ更に8分、30分後に終了)
先ず下段のボテトだけでスタート。ゆっくり回りながらポテトが徐々にブラウンになっていくのが見える。22分経過した所で知らせの信号音がなったので、上段のプレートに肉を乗せスプーン一杯のオイルをかけ再開、8分後には上下同時に完了となる。2in1タイプでは30分と8分をセットすれば、器械が30−8=22の計算を行い、時間が来れば知らせてくれる。その間料理人はサラダやスープ等他の仕事に専念出来、気になれば時々進行状態が蓋を通して観察出来るのだ。出来上がりの料理は冷めることなくすぐに食べられる。
今まで肉料理は、ステーキの他にトンカツ(カツレツ風になる)、鶏唐揚げ等をやったが、結果は外側カリカリ中はジューシーとなり、特に肉の味が良い。「今までで最高の鶏肉から揚げね!」と妻も感嘆している。魚も鮭の分厚い切り身が、オーブンやフライパンで焼くよりおいしく出来上がった。このダブルクッキングのための組み合わせレシピーは沢山ついているので、これから徐々に試してみたい。
(イベリコ豚ステーキとフレンチフライの出来上がり)
ただ揚げ物と言っても、天婦羅のような衣をつける揚げ物はダメ。それに本体に脂肪分の少ない冷凍の海老フライの出来具合も芳しくない、という。先日久しぶりに本物の天婦羅が恋しくなり、オスト通りの「どん」へ出かけ天丼を注文した。食べ終わったら胸にもたれる感じがした。体が油を使わない揚げ物に慣れてしまったのだろうか?カロリー量を比較すると、脂肪分3分の1から4分の1に減るということだから、メタボで腹回りの気になる人には福音だろう。
(鶏肉を使った唐揚げ)
ノンフライヤーの使用テスト報告は日本版You
Tubeに沢山出て来るが、アクティフライの方は今の所すべて英語のものだ。後者を使った日本人のブログ報告では、アメリカのAmasonを通して買った、とか書いてある。日本では未発売なのだろうか。やっと数日前楽天で広告を見つけたが価格は2in1タイプで44000円以上がついていた。ドイツでは250€だから、円安を考慮に入れてもこれは少し高めの値段ではある。もう一つ輸入家電用品のリンクで見つけたのは35000円、こちらは順当な値段のようだが…?
三千男さん。最近僕はあまり油っこいものは多く食べません。食べるとなると、天ぷらとかから揚げでしょうか。でもその時には油がたっぷりで多いです。この機械料理のように最小限の油で油の感じや調味をするものがあると便利ですね。色々(なたね、ゴマ、オリーブ、その他など)の油がありますが、全部同じ添加量、料理法になるのでしょうか。でも後始末が便利なのは最高ですね。大阪の山さん
返信削除レシピーに従い、使う油は今の所サラダオイルとオリーブオイルだけです。ものによってはその他の種類の油も使えるでしょう。イージー、ヘルシー、クリーンというスローガンで売られていますが、確かにイージーであまり料理しない我が妻も喜んで使っています。ヘルシーはやはりメタボ防止のためのカロリーカッとができること、クリーンは油が飛び散らないのでコンロ辺りの掃除が少なくなったこと。あれやそれやで連日愛用しています。
削除歳をとるとだんだん脂っこいものは苦手になりますし、油の始末は面倒ですし、もっと高齢になれば揚げ物が危険ということにもなりかねません。こういう調理器具が有るのは便利そうです。ただ人数がだんだん少なくなっていく家庭向けにもう少しコンパクトなものがあれば・・・・と、無いものねだりしてしまいます。それと天麩羅が出来ないのが一寸残念です。我が家でも何時か検討する時が来そうな・・・・
返信削除確かに一寸大きいのでスペース確保のため、ペトラはすぐに電子レンジ器を地下室にしまい込みました。(結局不便なのでまた元に戻しましたが)。今回入手したものはサイズ最大のものですが、2種類同時にやらなくてもいいなら、もっと小さいのもありますよ。体重過剰、メタボ危険のない私は、時には油で揚げてジュージューいっているトンカツや天婦羅が恋しくなることもありますが、高齢者として危険であるぞ、と自分に言い聞かせつつ、今のところ愛用しています。
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