晦日(みそか)は月の30番目の日、それが年の最後の日には大晦日となります。ドイツ語ではSilvester(ジルヴェスター)の日といわれます。ジルヴェスターは4世紀の法王様で死去したのが335年12月31日。その日を記念するため、年の最後の日が彼の名前をもって呼ばれるようになったのです。
この日にドイツの家庭ではシャンペンやワインを飲みいろいろなご馳走を食べて、過ぎ去った1年のお祝いをします。その後家庭でよく行われる習慣であるBleigiessen(「鉛を溶かして行う占い」のこと)をするため、そのセットを町で買って来ました。ご覧の通り、大きめの匙(スプーン)に鉛を入れ、それを火の上で溶かし、十分溶けたところで水の中に放り込むと色々な形が現れます。その形によって、ハート型なら「素晴らしい恋の成就」とか、蛇の形なら「良からぬことの前兆だから注意」とか、来る年の運勢を占うのです。セットの裏にはA-Zまで、いろいろな形の解説が書いてあります。さて我々のBleigiessenの結果はどうなったでしょう?凶と出るか吉と出るか、果たして大きな幸運の訪れる2012年となるでしょうか?それとも要注意の年か?
真夜中の0時が近づくにつれ戸外が騒がしくなります。国によっては、日本の夏の花火大会のような、大きな花火大会が開かれるようですが、ドイツでは一般の人がデパートで買って来る花火を、道路や原っぱで上げてお祝いするのが習いです。規模は小さいけど、昨今では驚くほどハイテクな花火もあり、それが何千何万と、半時間にわたり一気に夜空に上げられるのは見事です。毎年これに費やされる費用は何百万ユーロになるのやら?我々は一本も買わず、他の人が上げてくれる花火を7階のアパートのベランダから十分に楽しませてもらいました。
花火や爆竹は大きな音であるほど良いようです。その目的は、その大音響で悪霊を追い出すという目的があるからです。人間の108の煩悩を考えつつ、静かに鐘をつく日本の仏教の習わしとはまったく違った雰囲気ですね。
悪い霊をすべて追い払った後は新年が明けました。みなさんにとって2012年が良い年でありますように、心よりお祈りいたします。
おめでとうございます。
返信削除今年も宜しくお願い致します。
鉛の占い楽しそうですね。
イタリアでは聞いた事がないので、ドイツだけの遊びなのかしら?
花火はこちらも同じです。
私の町は今年個人であげる花火が禁止されたと聞いていましたが
それでもあげる人は結構いました。
悪霊がいたのかしら? ^^;
2012年、素晴らしい年になりますように!
Miluさん
返信削除新年おめでとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
鉛占いは姪の家族と一緒にやりましたが、やはり水に入れる時にコツがあり、一挙に入れないとバラバラに小さくなり、面白い形が出来ないことが解りました。
今年も「イタリアの窓」で面白いお話を沢山ご紹介下さい。楽しみにしております。