2015年6月11日木曜日

一族の集まりで


 靴販売会社Deichmann2014年の統計によると、従業員36,000人余、ドイツ内に1,363店舗の支店を持ち,靴販売数は全世界で17200万足(その40%はドイツ)売り上げ49億ユーロに達する。この会社の支店・販売所はドイツだけでなく全欧州、アジア、アメリカまで全世界22カ国に及ぶ。

 1913年に初代の創始者Heinrich Deichmann(我が妻の祖父)がエッセンで、妻のJulieと細々と始めた靴修理店がそもそもの始まりであった。その後靴修理だけでなく販売も始めたが,彼のモットーは「ルール炭田地方の貧しい労働者に安くて丈夫な靴を提供すること」であった。








 

 1940年夫死去の後は妻が店を引き継いだ。一家には女4人男1人の子供があり、その次女が妻の母(私の義母,1993年死去)である。この会社が大きな進展を達成するのは第2次大戦以後第2世代になってからのことであり、それには只一人の男子で末っ子のHeinz-Horst Deichmann1926年生まれ、親族内ではハインツと呼ぶ)の力に負うところが大きい。戦後から今日に至るまでの会社の発展,特にハインツの貢献については2013105日のブログ「Deichmann100周年記念式典」に詳しく書いたので合わせ読んで頂きたい。http://mitschis.blogspot.de/2013/10/0-false-18-pt-18-pt-0-0-false-false.html

 







 そのハインツも昨201410月にこの世を去り第2世代が終焉、会社の運営は彼の末っ子で4番目の長男Heinrich-Otto Deichmann(親族内ではハイノーと呼ぶ)の手に渡された。第3世代が始まったのである。この世代は50歳—70歳代で計18人,それにイスラエル、スイス、インドネシア、日本の外国人(!)を含む配偶者(既に他界した者3名)たちがいる。昨年前会長の葬儀に集まった時、親族の数人から「我々が一同に会し話し合えるのは葬式・埋葬式の時だけだ。次には本当に楽しく語り合うための機会が持ちたいものだ」という提案の声が上がった。

 それが実現したのが先月末の週末、場所はヴッパータール郊外の農地フェルバートにあるハインツの妻ルト(故人)の生家であった。集まったのは第4、第5世代を含め大人50名子供30名ほどの大集団であった。第4世代には更にフランス、ベルギー、モロッコ、パキスタン,ポルトガル人の配偶者が加えられている。

 











 メインの会場は以前の納屋を改造したところ。現社長のハイノーの挨拶に始まりコーヒータイムと続き、音楽プログラム,モーツアルトの「フルート四重奏」が披露された。一族には何人かのプロの音楽家がいるので、こういう会には必ずクラシック音楽が演奏される。そして夕食のグリルパーティとなり会は最高潮に達する。天候も我々に味方し、午後の雨模様は夕刻には上がり、緑の畑地に注ぐ太陽の光が美しい!久しぶりに会った者、新たに一族に加えられ知り合いになった者共々長時間にわたり、この上なく楽しい時を持つことが出来た。

 一族のメンバーのデザイナーが準備した大きな一族の家系図には3世代までの名前が既に書かれていた。それに、4世代以下の参加者が自分たちと子供たち第5世代の名前を書き加えた結果、大変な数となった。合計で何人になったかは分からないが、後日それに基づいて新しい家系図が作られることになっている。待ち遠しいことだ。

2 件のコメント:

  1. 三千男さん。奥さんの御親戚の会合にお出かけで、盛会でした。靴職人Deichmannさんの歴史も3代4代を重ねると数が多くなりますね。大手の靴製造・販売の会社も大きくなれば、それなりに身内だけのものでなく、公器に変わる例は、身内内紛で日本でも先般の大塚家具等で苦がい経験をしています。でもこの集まりは拝見するとそれもなく好いお天気の会合で、楽しい音楽もあり、ペトラ夫人共々楽しい会で良かったですね。次回は、できれば、数は少なくなっていますがささやかでも顔見知りの1代か2代の人だけでやられることも必要かなと思いますが。会社関連の会合でもないでしょうし、親族顔見知りの会合なのでしょうから。大阪の山さん

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    1. 顔見知りの1代2代はしょっちゅう会っています。その限りではマンネリ化で、会の規模も大きくはなりません。結婚し家を出る子供が増えて、かえって縮小の傾向です。
      19世紀末の夫婦を元にすると、当時の子沢山のせいもあり、数世代で大変な数になりますね。今回もまったく見知らぬ人、会ったこともない人が4分の1はいたでしょう。新しく加わった乳飲み子、幼児たちは言うまでもありません。しかし、これからの世代では少子化のこともあり、こんな会も段々規模は小さくなることは目に見えています。いつまでお付き合いが続くことやら?

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