先日ハンブルグへ行った時、街角の室内内装用品店の前で掘り出し物を見つけました。それはカーテン地等の布地のサンプル(見本)を本のように綴じたものです。客はそこから選んで気に入ったものがあれば、店の人が奥から出して来て売るという目的で置いてあるものです。
店に長く置いて原物の生地が売り切れ製造元が織るのを停止すれば、もうサンプルは不必要となります。そんなサンプルが何十個かハンガーにつり下げられ、一つ3ユーロの安さで売られていたのです!どれを見ても柄は良い、色も模様も素敵、質も上々のものばかりです。それに、このようなサンプルはたいていサイズが小さく、そのままでは精々クッション(2枚合わせで)とかランチョンマットくらいしか出来ず、大きいものを作る時は何枚も継がなければなりませんが、ここのは長さも幅も1mかそれ以上もあるのです。
その中の華やかな一例をご覧下さい。材質はポリエステル100%となっています。柄は一寸トッピなものですが、「着る!」という妻の保証を取り付けたのでシャツブラウスを縫うことにしました。細身の妻は34−36という市販の型紙の一番小さいサイズで間に合うのでそれを使うことに。でも生地のサイズは120cmX150cmほどで一寸足りないか?どこかを省略すれば…?袖はカフスつきの長袖にしたいし…。結局襟をスタンドカラーにすることで解決出来ました。今日でここまで縫えました。後はカフス(ボタン3個つき)をつけボタンの色を決めれば完成です。
ここまで「サンプル」と書いてきましたが、2つ目のものはこのままでも小さい窓なら一枚のカーテンとして使えそうなサイズです。見本ではなく、そういう物として売られていたものかもしれません。この色なら男物のシャツに合いそうですがサイズが苦しい。半袖にする解決法もありますが、生地が厚く夏用のシャツには…等々いろいろ悩んでいます。同じ模様で小さい色違いが30種ついていますが、これはうまく縫い合わせればパッチワークが出来そうです。
第3のサンプルは一番難しそう。ザラザラした手触りで透明、そしてフワフワとした軽さです。これでいったい何が出来るのでしょうか。良いアイディアがおありの方がおられたらお教え下さい。
通常は縫う物が決まってから生地を探しに出かけるのですが、生地が先にある場合はその逆で、縫えそうな物を物色するということになります。しかし、これまた違った面白さがあるものです。