このブログには「ページビュー」という統計が毎日出るが、この一週間ばかり去年の秋(12年10月19日)に書いた「カリグラフィーに魅せられて」がトップを続けている。1年も前のものがこんなに沢山の人に見られているとは驚きだ。それで、その後どんな風にカリグラフィーをやっているか、書いてみようという気が起こった。
今一番力を入れているのは「ロットリング、カリグラフィー用アートペン」だ。(日本のリンクではロットとなっているが、「赤い輪」というブランドのドイツ語発音からはロートが正しい)。同社ではいろいろな用途のペンを出しているが、私はもっぱらカリグラフィー用しか使わない。これには1.1mm-2.3mmまで4種類のものがあり、別に依頼を受けたわけではないが、今日は一寸このペンの宣伝をしてみよう。
特性メタルのケースに黒のカートリッジインキ5本入りで値段は20ユーロほどするから、日本の通販の2100円のほうがドイツより安い!ペン先のすべりは最高で書きやすいし、カートリッジ使用で一々インキを補充しなくて良いから作業に楽である。そんなわけで最近よく使っている。そしてこのペンでは、慣れればほとんどの字体が書けるはずであるが、その例はYou Tubeでも紹介されている。
年の終わりも近づいてきたことでもあるし、英・独語でクリスマスと新年の挨拶状と、その他は年中使える誕生日カード作りに集中することにした。友人の名前をカードに書いてあげてもあまり使い道はないようなので、横文字の使用範囲はこれくらのところか?おかげで、これまでの所かなりの数のカードが出来上がったが、果たして今年中に全部必要になるかどうかは疑問だ。年号を入れなければいつでも使えるし、その他誕生日カードは毎月のように必要となる。
このペン使うには便利であるが、今のところインキの色は黒、赤、グリーン、ブルーの4色だけ、その他の色が市販されているのか詳らかでない。おまけにペンを買った大きな文具店でも、「ロットリングのカートリッジインキは置いていません」ということで、代わりにペンのサイズに合うペリカンの3色を買わされた。6本入りで1.3ユーロは安いが(日本の通販ではロットリングインキは300-500円以上)色の具合はあまり満足ではないまま使っている。
きれいなカードを作ろうと思えば、もうすこし色の種類が欲しい。そうなるとカリグラフィー本来の瓶入りのインキを買うことになる。私のもとには15色ほど置いているが、まだまだ足りない。しかし通常のカリグラフィー用ペンには、水彩絵の具を溶いたり、これを何色も混ぜたりして使うこともできるので便利だ。最近見つけて愛用しているのは perlmutt (英pearlescnt=貝殻の内側にある真珠層)入りのインキで、書いたあとで表面が真珠貝のようにキラキラ光るのだ。下のカード、赤と緑を使ったのが判るだろうか?明るい電気の下でやっと判る程度かな?
カートリッジでない場合は筆を使い、ある時はスポイトで数文字毎にインキをペンに補充しなければならない。そして色数本分を机の上に並べておくのだが、時にどこに何色を置いたかわからなくなる。そのための木製ペン置きが市販されているようだし、これは自分で木を削って作ることも出来るだろう。だが、先日日本からのおみやげの「高級えび煎餅」の箱を捨てようとしたとき、中敷の厚紙に気づいた。これをカッターで切って溝を作ればもってこいのペン置きになる!と。これがその成果だ。以後何本ものペンと筆が順序良く並び、作業中の机の上がよく整頓され、気分良く仕事が出来ている。賢い廃物利用ができた。
下は、思いつくままにロットリング、カリグラフィー用ペンを使い、いろいろな字体で書いてみたもの。カリグラフィーは、ペン、インキ、紙等良い道具もさることながら、とにかく毎日の絶え間ない練習が肝心、きれいな文字が書けるようになる秘訣はこれしかないことを強調したい。
(今週末から、秋の学校休暇を使い日本旅行をしてきます。娘夫婦と子供=孫3人と我々夫婦2人、計7人の大グループで、移動日を含め9日間。しばらくお休みしますが、帰ったらまたブログで旅行報告します。)
心のこもった手書きのカードは嬉しいものです。最近も綺麗な文字のバースディカードを貰い感謝でした。クリスマスには又素敵なカードが頂けるのではと期待しています。日本は明日大型台風が関東地方を襲います。台風一過秋晴れの空の下来日をお待ちしています。
返信削除自分でカードを書くようになってから、市販のものは全然買わなくなりました。カード類は結構高いですからね。それにやっぱり心がこもっていることが相手に通じるから、こちらも嬉しいですね。
削除今度の台風は10年で一番大きいもの、そして学校は800校以上も休校にする、とニュースで読みました。17日には日本を離れてくれるようなので、我々にとっては幸いなこと、と喜んでいます。
its really wonderful!
返信削除You have to put a lot of time and energy into the work of "writing".
削除三千男さん。カリグラフィーのお話は興味があります。筆記体の文字を飾り文字にして色付けもするのですね。昔、花文字時代に書かれた古書に挑戦した時、どうしてこんな文字がー、と思いましたが、2000年?の正書法改正以来あまり見ませんね。未だにドイツ語花文字・装飾文字は一部しか判断できません。カリグラフィーなどは、そういう文字の歴史の保存にもなっているのでしょうね。面白い。大阪の山さん。
返信削除印刷技術の発達していなかった時代、いろいろな書類を筆記する人は大変だったことでしょう。教会関係(僧院)等がその中心だったことでしょう。そしてイギリスではビジネスのための書体も発達して。飾り文字のことは私も興味あり、そのための本も持っていますがまだそこまでやる時間とガッツがありません。見出しなどの飾り文字は素敵ですが、金や銀の色を使い間違えたら大変だ、という心配が先立つのです。いつかは挑戦してみたいですが。
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