2012年4月9日月曜日

イースターの洗礼式


 復活祭イースターの日曜日(8日)は気温は低かったけどよく晴れました。バイエルン州では雪が降り積もった様子をテレビで報道していたので、この地方は幸運だったと言わなければなりません。
 
 私たちは早朝6時過ぎに起床、車で2時間ほどかかるBielefeldへ行きました。村の教会で一番下の孫ユリア(3歳)の洗礼式があったからです。

 ドイツの家庭では両親の希望により、住んでいる地方の教会に頼んで子供の洗礼をやってもらうことができます。幼児や乳幼児の洗礼はカトリック教会では普通行われすが、個人の信仰を重んじる新教では成人の洗礼しか行わない教会もあります。ドイツで数の多いルター派では本来は成人洗礼を強調しますが、幼児も両親の意志により洗礼して、やがて成人した時にもう一度確かな個人的な信仰に基づいて「堅信礼」を行うことがあります。ドイツの新教(プロテスタント)教会には「幼児洗礼」がこのような形で残り行われているのです。

 この日会衆で一杯の教会での洗礼式は厳かに、そして同時に和やかな雰囲気のうちに終わりました。もう一つドイツの新教教会での洗礼式で特徴的なことは「立会人」(Paten)が決められることで、たいてい、その家族の良い友人たちが選ばれます。この写真の後に立っている2人の婦人がそうです。これは英米の新教教会では私が一度も経験したことのないものです。彼らは「代父、代母」とも呼ばれ、洗礼される子供が心身ともに健やかに成長するよう、一生面倒を見る役目を果たします。ですから、誕生日、入学式、卒業式、結婚式等、その子供の人生における大きな節目には「代父、母」が参列し祝福し、プレゼントを与え一緒にお祝いしています。私の妻も何人かの姪や友人の娘たちの代母をしており、「今日はわたしのPatenkindの誕生日だ」と、カードやプレゼント等を欠かさず送っています。

 さて、このようにして教会との親しい関係が出来たのですが、これからこの子供(上の2人の姉も含め)を規則的に教会の日曜学校に送り、両親も欠かさず日曜礼拝に出席するということにはならないでしょう。ですから教会で行ういろいろな「◯◯式」は社会のしきたり、慣習となっているだけで、大多数の人にとって、日々の信仰生活を規制するものとはなっていないのが現状です。

2 件のコメント:

  1. 三千男さん
    興味?のある話をありがとうございます。
    プロテスタントの3歳ユリアちゃんがなぜ急いで幼児洗礼をしたのでしょうか、また女の人二人の立ち合いでどちらの方を代父にしたのでしょう。その理由は何故でしょう。よく分からない神秘を感じます。キリスト教の門外漢としては面白いですね。大阪の山さん

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  2. 山さん、幼児では信仰の意味がまだ解らないので、社会の慣習としての幼児洗礼を行いますが、その際両親が子供をキリスト教信仰に基づいて教育することを誓います。後日成人してから上記「堅信礼(Konfirmation)を行うことになります(カトリック教会ではKommunion聖体拝授という別の言葉を使います)。代父、代母で男女をたてることもあり、上の場合2人の代母となっただけです。2人にするのは、これまた慣習上の通例で1人だけというのはないようです。結婚式での立会人(Trauzeugen)も必ず2人です。

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