2011年12月4日日曜日

クリスマスマーケット


 今年もクリスマスシーズンが始まり、デュッセルドルフの町も、あちこちにクリスマスマーケットの小屋が建ち賑やかになりました。どの町にもマーケットの中心となる広場がありますが、一つの場所に露店全部は収容されず町中に散らばって造られるのが普通です。

 ドイツにおけるその起源は古く、14−15世紀にすでにそのような市がたったという記録が残っています。ドイツ語ではふつうWeihnachtsmarktといい、「クリスマスの市場」という意味になりますが、その他にも地方によってはAdventmarkt「アドヴェント=待降節の市場」やChristkindelmarkt「聖子キリストの市場」という名で呼ばれます。大体11月半ばから1224日までの期間開かれます。

 元々は、寒い冬の生活必需品を人々が売り買いするための市場として始まったのですが、その後何世紀にもわたってクリスマスシーズンの開始を告げる民衆の慣習となりました。暗く寒い季節、沈みがちな気持ちを明るくしてくれるこのシーズンのハイライトは、ドイツ全国で2500カ所以上の場所で開かれますが、オーストリア、スイスはもちろん最近では他の北欧の国々やイタリア、フランスでもクリスマスマーケットを真似してやってようです。面白いことに、日本でもドイツ総領事館のある大阪の新梅田シティーで2000年からマーケットが開かれている、というニュースがこちらのインターネットニュースなどに報道されています。

 この町のマーケットはあまりセンセーショナルなものではありませんが、ルール地方ではドルトムント市のそれがよく知られています。そこに出る露店の数は300以上あるためドイツ最大であり、また1700本のもみの木を積み重ねて45mに達する大ツリーを広場の真ん中に立て、これがドイツで最も高いツリーである、と自慢しています。どこの町でも店は日本の縁日の出店か露店のようなものと考えて下されば良いですが、それよりもかなりしっかりした木造の小屋(ヒュッテ)の形をしています。

 今日では売られる品物はもうクリスマスに限定されず、中にはまったく関係なさそうなものまで並べられているのは驚きです。何でもクリスマスプレゼントに使えるから、と言えば言い訳にはなるでしょうが!しかしメインはやはり、ここに数枚写真を載せたツリーや部屋を飾るデコレーションやローソク、ランプの類でしょう。

 寒い日に長時間歩き回れば身体は冷えるし、お腹も空くものです。そのためマーケット独特の食べ物や飲み物がいくつかあります。それらについては次に写真を載せてご紹介しましょう。


 (暗いシーズンに合わせてブログの背景を黒に、文字を白くしましたがいかがでしょう?いい感じになったと満足しているのですが…?)


4 件のコメント:

  1. 黒い背景に屋台の灯が映えて心温まるドイツのクリスマス通信です。マーケットを楽しんだ後はクリスマス当日には人々はキャロリングしたり教会の礼拝ににも行ったりするのですか?
    寒いドイツの冬でしょうが、先ずはマーケットを存分に楽しむことから始まるのですね。

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  2. 教会でのクリスマス礼拝はイブ(24日)も朝(25日)も人で一杯、立錐の余地もなくなります(日本の初詣と同じこと)。その時にはクリスマスキャロルも有名なオラトリオ等も歌われますが、いわゆる、戸外でキャロリングして家庭を回る、という習慣はドイツではまったく見られません。季節的に寒すぎるのか?(それは11月の「聖マルティン祭」で行われ、行く先々で子供たちが歌ってお菓子をもらう楽しみの日です。)家庭の中でみんなでキャロルを歌うことはよくありますが。

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  3. 一度も行った事がありませんが、確かミラノでクリスマスマーケットが行われていると思います。こちらもイルミネーションなどで町が飾られるようになりましたが、忙しいとそれにも気付かなかったりします。
    もっとゆっくり自転車に乗らないと。。。 ^^;

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  4. あまりの人込みに週末等外出するのがおっくうになります。でもこれを心待ちにしている人も多い!歩行困難なお年寄りや身障者の車椅子も沢山見られます。週末(土、日)には国境近辺の町や村からオランダ人が団体バスで乗り込み、周囲はオランダ語ばかりになります。
    商業主義が過ぎると、「クリスマス」市場の意味が薄れがち、その点ニュールンベルグやシュツッツガルトの伝統的マルクトはやはり訪れる価値あり、だと思います。

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