2012年2月4日土曜日

Clarinéoを買った


 私はホラを吹く奴がきらいだ。出来もしないことを人前で滔々と語り煙にまくが、結局は何も成就できない。それでいてあとは知らんぷり、のほほんと更に新しいホラに取りかかる。私はホラを吹かない。よく言えば「奥ゆかしい」のだが、どとのつまり「自信のない、小心者」なのだ。

 でも私は吹く。笛を吹くのが好きなのだ。楽器はピアノもギターもかじったが結局ものにならなかった。だがフルートだけは学生時代から正式にレッスンを受け半世紀も吹いている。最初のフルートは大学時代銀座の山野楽器で買ったが、ケース入りで確か8000円ほどだった。昨年やはり銀座のヤマハ楽器でみたら、ほとんどが何十万から百万円を超えるものばかりで驚いた。

 最近はクリスマスマーケットやその他の露店で、安い笛の類いを見つけると買っているが、すべて1万円内外のものだ。今日ここに紹介するのは今年になって買った最新のもので、値段はケースとCDDVDつきで168ユーロだった!その名はクラリネオ(Clarinéo)という。

 どこだったか忘れたが(多分インターネット?)偶然にこの楽器の宣伝を見つけて説明を読んだ時、子供用のおもちゃに毛の生えたようなものだろう、と見くびっていた。ところがYou Tubeで考案者でイギリス人のGraham Lyonsが解説し演奏しているのを見て聴いて絶対に一本欲しいと決心し、即日通信販売で買ったのだ。

 クラリネオという名前から、クラリネットに似た楽器であることは想像出来るだろう。事実子供の音楽教育用、正式クラリネットのための入門楽器といえるだろう(B♭ではなくC管なので他の楽器との合奏も容易だ)。先ずその重量。子供用に軽いプラスチック製で(リードもそう、普通のE♭竹製リードも使用可)ケース共で900g、楽器だけなら250gだ。それにキーも子供の手にやさしく小さく作られていて扱いやすい。それでいて音域は最低音のEからクラリネットと同等の3オクターブ半出る。

 プラスチックだから落としても壊れないし、水で流して洗うことも出来る。あれやこれや素晴らしい考案点が揃っているが、一番嬉しいのはその音なのだ。私でも最初の一吹きからプラスチックリードのお陰で簡単に音が出た!プロの演奏者が吹くと、クラリネットとの差はまったくわからない驚きの良い音色なのだ。マスターした暁には、モーツアルトからジャズまですべて演奏出来るはずだ。ここにYou Tubeから一つ載せるので試聴してみて下さい。その後続けて"Clarinéo"を入れれば他の人のも試聴できます。特に小さな子供たちの達者な演奏が印象的です。

 私が入手したのが15日でまだ1ヶ月足らずだが、low registration(低音域)は良い音が出るようになり音程も大丈夫!23日前からmiddle registration(中音域)の練習に入っている。その内に(今年中には)Lyons先生と同じくらいの音が、(少なくとも子供たちと同じくらいの音が)出せるようになるかもしれない、と思うのだが…?

2 件のコメント:

  1. クラリネオ、写真を見た瞬間電子クラリネットかと思いました。
    プラスチックで軽いのにこれだけの音が出せるとは驚きです。
    私もピアノ以外で何か楽器が弾ければ良いのですが・・・ ^^;

    楽しみが増えていいですね。

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  2. Miluさん
    今のところ「楽しみ」だか「苦しみ」だかわかりませんが、とにかく毎日欠かさず練習しています。時々音がかすれることもありますが、すべて練習次第だ、と自分に言い聞かせています。
    電子クラリネットのようなものは、数年前どこかで見ましたが買いませんでした。クラリネオはイギリスポンドで何十万という開発費用をつぎ込んだ由、とにかくこの形でこの音色が出せることは驚異です。

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